家系ラーメン通だけが知る『麺硬め、脂多め』の深い意味とは?

家系ラーメンのカスタマイズは味だけでなく、さらに卓上のさまざまな調味料で味変を楽しむことができるのも魅力です。

家系ラーメンのカスタマイズ

家系ラーメンといえば、豚骨醤油ベースの濃厚スープに太めのストレート麺、チャーシュー、海苔、ホウレン草といったトッピングが特徴ですが、家系ラーメン通には、カスタマイズ性があるというのも大きな魅力となっています。麺の硬さ、味の濃さ、油の量、これら3つの要素は、ラーメンが提供される前に自分好みに調整することができるのです。家系ラーメン通は、一番おいしくたべられる状態を熟知しています。

家系ラーメンの注文システム

家系ラーメンは、以下の3要素を基本的にカスタマイズできます。「好み」と呼び、食べる人が自分仕様に調整するのが特徴です。

  • 麺の硬さ(柔らかめ/普通/硬め)
  • 味の濃さ(薄め/普通/濃いめ)
  • 脂(鶏油)の量(少なめ/普通/多め)

家系ラーメンの通だけが知る「麺硬め、脂多め」の深い意味とは?

「麺硬め、脂多め」はカスタマイズ注文で「麺の硬さ」を「硬め」、「油の量」を「多め」にするという意味です。結果、濃厚な豚骨醤油スープと鶏油(チーユ)が絡み合った、より豚骨感を増した力強い味わいとなるわけです。

実はこの組み合わせ、家系ラーメンの醍醐味であるスープの濃厚さと鶏油の豊かな香りを最大限に引き出す、一部の通が好む個性的な一杯といわれているのです。ちなみに「麺硬め・脂多め」に「濃いめ」が加わると、家系三種の神器といわれており、通の中でもさらに攻めの組み合わせと言われています。

麺硬め

麺硬めにすることで、濃厚でクリーミーな豚骨醤油スープの重みに負けない、しっかりとしたコシのある噛み応えが得られます。麺にスープが絡みやすくなり、スープを最後まで飲み干す際に、麺とスープが一体となった満足感のある体験ができます。

脂多め

家系ラーメンの「脂」とは、主に鶏から抽出した鶏油(チーユ)を指し、その油の量を増やすことで、鶏油特有の豊かな香りとコクが加わります。脂多めにすることでこの豚骨感との相乗効果が得られ、より一層深みのある濃厚さが際立ちます。

家系ラーメン通が「硬め・脂多め」を好む理由

家系ラーメン通は、麺硬めで食べ応えのある麺と、油の量が増えることで、スープにさらなるコクと香りがプラスされ、力強くパンチのある一杯を堪能できます。

パンチのある味わいを楽しみたいという表れといえます。「麺硬め、脂多め」は、そのカスタマイズの奥深さを追求した、通がたどり着く一つの到達点と言えるのです。

まとめ

家系ラーメンの通だけが知る「麺硬め、脂多め」の深い意味は、ワイルドで力強い“家系らしさ”の追求といえるのです。また家系ラーメンはライスと一緒に食べる文化が根強いため、脂多めにすることでライスが進む濃厚な旨味となります。麺を硬めにすることで、麺が伸びにくいというメリットもあるのです。

単なる好み以上に、食べ方の文化やラーメンの楽しみ方に関する意味合いがあると考えられます。

ライター:Anko.